暮らしづくり

台風に備える!沖縄の住まいの特徴と工夫を紹介

「沖縄に住みたいけど台風が心配…」

「沖縄の家ってどんなつくりなの?」

「台風対策はしているの?」

このような疑問を抱えていませんか。

観光地として人気のある沖縄ですが、実際に住むとなると気になるのが台風です。沖縄の台風は勢力がとても強く、1年間に接近する回数も本土に比べ非常に多くなっています。そのため、沖縄の住宅は台風を想定した頑丈なつくりをしているのが特徴です。

今回は、そんな沖縄ならではの住まいの特徴と台風対策を紹介します。

台風に強い!沖縄の住宅の特徴

台風の多い沖縄の住宅には、被害を最小限に抑えるさまざまな工夫がされています。
外観もつくりも独特な沖縄の住宅にはどのような特徴があるのでしょうか。
代表的なものを4つ紹介します。

  • コンクリート造
  • 重くて丈夫な瓦屋根
  • 屋根上の貯水タンク
  • サンゴでできた外壁

それでは、ひとつずつ確認していきましょう。

コンクリート造

沖縄の住宅で最大の特徴といえば、コンクリート造(RC造)でしょう。

では、なぜ沖縄の住宅の多くはコンクリート造なのか知っていますか。

第二次世界大戦までは、沖縄の住宅は木造が主流でした。
しかし、大戦後に木材が供給不足となったこと、また1949年7月のグロリア台風により多くの木造住宅が倒壊したことで、徐々にコンクリート造の住宅が建てられるようになりました。

コンクリート造の建物は耐震性に優れ、引っ張りや曲げの力に対する強度が高いといわれています。2011年に起きた東日本大震災でも、コンクリート造の建物が災害に強いということがわかりました(参照:鉄筋コンクリートの建物は津波に強かった: 日本経済新聞 (nikkei.com))。

強度の高いコンクリート造は、台風や災害から人々を守り、安心安全に暮らしていくために大切な住まいといえます。

重くて丈夫な瓦屋根

沖縄の住宅といえば、オレンジ色の瓦屋根を思い浮かべる人も多いでしょう。

屋根に使われているのは、沖縄県産の粘土瓦です。防水のゆう薬を塗らない素焼き瓦なので吸水性に優れており、雨が降ると水分を含んで重くなります。そのため、強風に強く、吸った水分が蒸発するときの気化熱で室内を涼しく保つ効果もあるのです。

屋根上の貯水タンク

沖縄の住宅で、屋根上に大きなタンクが乗っているのを見たことはないでしょうか。

沖縄では、台風による災害と水不足に備え、屋根上のタンクに水をためている家庭が多くあります。

沖縄の生活用水は、国が管理するダムから約70%を供給されています。
しかし、川が短く雨水が海へ流れ出やすい地形も関係して、雨が少ない時期は水不足になりやすいのです(沖縄の水事情/沖縄県 (okinawa.lg.jp))。

人々の生活を支える屋根上の貯水タンクは、沖縄の住宅に欠かせない必需品といえるでしょう。

サンゴでできた塀

住宅の周りを囲う高い塀も、沖縄の住宅にみられる特徴です。
この塀はサンゴの岩でできていてすき間が多いため、強風でも倒れにくくなっています。
また、調湿や断熱の効果もあり、高温多湿で台風の多い沖縄にはぴったりの建材です。

台風に負けない!沖縄の木造住宅

沖縄の住宅は80%以上がコンクリート造ですが、2015年度以降は木造住宅の建築が増加の傾向にあります住宅建設の動向/沖縄県 (pref.okinawa.jp))。

近年再び注目されてきた木造住宅について、木造のメリット・デメリット、建築のポイントをチェックしていきましょう。

木造住宅のメリット・デメリット

強度や耐用年数などデメリットが強調されがちですが、木造住宅には暮らしを快適にするメリットもあります。

木造住宅のメリット

木造住宅のメリットは、大きく3つ挙げられます。

  • コンクリートに劣らない耐久性の高い工法
  • 調湿機能による快適空間
  • リフォーム・増改築のしやすさ

木造住宅は、耐久性ではコンクリート造にかなわないと思われていました。

しかし、現在の沖縄の木造住宅は、強度の高い建材と台風に強い構造金物を使って建てられているため、耐久性は格段にアップしています。近年木造住宅が増加しているのは、台風に負けない家づくりが可能になったからといえるでしょう。

沖縄は、年間通して湿度が70%〜80%と高く、常にジメジメとしています。海が近いため潮風でさらにベタつき、一年中湿気に悩まされている人も少なくありません。そんな高温多湿の沖縄の住宅には、湿度調節機能のある木材が最適なのです。


また、建築の自由度が高いことも木造のメリットといえます。家族構成や暮らし方によって変化が必要になってくる住宅。加工や代替などが難しいコンクリート造の住宅に比べ、リフォームや増改築のしやすさは木造ならではでしょう。

木造住宅のデメリット

木造住宅のデメリットをあえてひとつ挙げるならば、シロアリ被害です。
湿気の多い沖縄では、木造住宅でシロアリがわきやすいといわれています。
しかし、現在の木造住宅ではさまざまな対策がとられており、シロアリ被害に悩まされる心配はありません。


たとえば、基礎を底上げして通気性を良くすることで湿気がこもるのを防いだり、基礎コンクリートの継ぎ目を無くすことでシロアリの侵入経路を塞いだりします。


長年の技術の進歩により、強度の高い快適な住まいを実現できるようになりました。

木造住宅を建てるときのポイント

沖縄で台風に負けない木造住宅を建てるときには、注意しておきたいポイントが3つあります。

  • 木材の「適材適所」
  • 屋根・軒・庇の形と大きさ
  • 万全なアフターフォロー

住宅にはさまざまな木材が使用されており、丈夫で長持ちする木造住宅を建てるためには適した木材選びが重要です。


たとえば、「ヒノキアスナロ」と呼ばれるヒバ材は、湿気や腐朽に強く、防虫効果もあります。そのため、お風呂や洗面所、キッチンなどの水回りのほか軒や庇などの屋外にも最適です。

比較的高価なヒノキは、耐久性に優れ湿気にも強いため、骨組みや土台に使用するのがよいでしょう。

沖縄で木造住宅を建てるときは、暴風雨を想定して設計する必要があります。
雨が流れ落ちやすいよう陸屋根(平らな屋根)は避け、外壁や窓ガラスを守るために軒は大きく作るのがおすすめ。庇も大きめに設計すると、出入りの際に室内に雨が入らず安心です。

木造住宅を長持ちさせるには、定期的なメンテナンスが欠かせません。そのためには、建てた後の丁寧なフォロー体制が充実した業者を選ぶことが大切です。

3年、5年、10年と定期点検を設けているか、設備の保証期間や故障時の対応方法が提示されているかなど、業者との相互確認・相談は忘れないようにしましょう。

沖縄ならではの台風に備える工夫

沖縄で生活していくうえで、台風は避けて通れない存在です。勢力の強い台風に備える沖縄ならではの工夫を3つ紹介します。

  • 大量の新聞紙とタオルを準備しよう
  • ガソリンを満タンにして車を重くしよう
  • 台風シーズン以外も食料を備蓄しよう

台風による暴風雨は、シャッターや雨戸を閉めていても油断できません。

台風予報が出たら、窓のサッシやドアのすき間に新聞紙や使っていないタオルなどを詰めて浸水に備えます。新聞紙とタオルは取り替え用に多めに準備しておくとよいでしょう。

車はガソリンを満タンにして重くして、万が一の横転に備えます。浸水や飛散物によるキズが心配な場合は、高台へ移動し車専用のカバーをかけておくと安心です。

沖縄では、2週連続で台風が接近することも珍しくありません。長期間台風に見舞われると、モールやスーパーは営業を停止し商品の入荷もストップしてしまいます。

買い出しにも行けないため、日常的に食料を備蓄しておくことが大切です。

まとめ

沖縄の住まいの特徴と台風に備える工夫を紹介しました。

沖縄の住宅は8割以上がコンクリート造ですが、近年では台風でも倒壊しない頑丈な木造住宅が増えてきています。建築の自由度が高く、メンテナンス次第では子ども世代まで長く住めるのも木造住宅の良いところ。

台風の多い沖縄だからこそ、丈夫で快適な住まいが建てられます。理想のマイホームで充実した沖縄ライフを満喫してみてはいかがでしょうか。

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