イエキメルマガジン

マイホーム購入の現実を取材!楽しいだけじゃなく「意見の擦り合わせが大変」

仕事がライフスタイルが安定すると、マイホームを検討する時期になります。

しかし、いざ動き出してもわからない事だらけ。ネットの情報はさまざま、ショールームを巡っても疑問は深まるばかり。これでは「マイホームブルー」になってしまいます。

そこで、イエキメル編集部はマイホームを購入したばかりのMさんに直接取材。「購入を決めたきっかけ」や「事前に準備すること」など深掘りすることができました。

ぜひ、理想のマイホーム選びの参考にしてください。

マイホームブルーとは「新居の購入前後に気分が落ち込んだり、イライラしたり不安が止まらなくなったりしてしまう状態」のこと

購入に至った経緯

ー購入に至ったきっかけを教えてください。

最初から「賃貸 or 持ち家」という迷いはありませんでした。「いつか家庭を持ったらマイホームが欲しい」という夫との夢があったので、それが大きな購入に至ったきっかけです。

今住んでいる所が駐車場が遠かったり、台数も限られたりとかなり不便なんです。立地には不満は無いんですが、子供がいるので子供の荷物を降したり、雨の日の移動などが大変でした

ー子供の送り迎えで駐車場が遠いと不便ですよね。「何歳までに購入したい」など希望はあったんですか?

20代では購入したいと思っていて、早いうちから購入するプランは決めていました。ローンが30〜35年なので、働く期間を考えて「どうせなら早めがいい」と考えていたんです。

ー買うと決めてから躊躇はなかったんですか?

躊躇はありませんでした。購入するまでに目標金額を決めて結構準備をしていたので、ある程度頭金が揃ったので即決することができました。

ー購入するまでの計画を立てる事は大事ですね!しかし沖縄の土地や建築材料は値上がりしてて、「今は買わない方がいいよ」といった声もあると思いますが、それでも決断した理由はなんですか?

そういった声もありましたが、実は土地に関しては1年前に購入をしていたんです。コロナが来るギリギリか初期の段階で…今は着工するまでの間、駐車場として貸し出していて、「危ない時期に購入した」という感覚はありませんでした。

ーギリギリセーフだったのですね。

これは建築士から教えてもらえたのですが、コロナの影響で「ウッドショック」に陥っていて、人件費も値上がりしていました。「先延ばしにするくらいなら今建てた方がいい」という助言もありました!

ウッドショックとはコロナ禍の影響によって木材の価格が高騰している状態を表した言葉

建築会社を選んだ方法について

ー建築会社はどのように探したんですか?

インスタグラムで探したり、建築会社のHPにある施工事例を一つずつ見て、自分たちで検索しました。

ーどういった媒体が多かったんでしょう?

グーホームやまとめサイトは見てなくて、特にインスタグラムを中心にハッシュタグで検索をしていました。「#建築士と作るお家作り」などよく使ってて、沖縄の事例を見て気になる会社を探しました。

ーそれではいざ「相談」となると、会社HPからメッセージ送ったのですか?それともインスタから?

最初のアクションは電話でした。仮設計まで無料なのがほとんどだったので、「仮設計をしたい」のメニューを選択して電話の予約をしました。2回目までは相談無料が多くて、それ以降は建築相談料がかかるのがほとんど。そのため無料の範囲で仮設計相談をすることが多かったです。

ー最初から直接電話するのって、少し怖くありませんでしたか?

お願いする側なので怖さなどはありませんでした。
問い合わせフォームがあればそこから問い合わせしましたし、電話番号しかなければ直接電話して相談してました。

ー最初の1歩はなかなか踏み出せない人も多いですよね。

受け身だとそうですが、大きなお金が動くので間違いきれないですよね!

建築会社を選んだ基準について

ー建築会社を選んだ基準は、どのようなポイントがあったのでしょうか。

1番のポイントは一生住む家なので、細かい事まで言える「相手の人柄」を重視しました。
4社の建築会社を巡りながら、それぞれ建築士とも話をしてみました。最初の要望と違う図面の提案というか、既存のパッケージを提案する会社もありました。


やはり1生に1度の買い物なので、最終的な決め手としては要望通りに聞いてくれる「この人なら細かく聞いてくれそう」という人柄で選んだ点が大きいポイントですね。

ー直感というかフィーリングとても大切ですよね。それじゃ会社選びで決めた理由は、提案の内容などが大きなポイントになりますか。

頼んでる会社は建築士が1人のみの個人設計事務所で、夫の姉も同じ建築士さんの所でお家を建てたんです。そういったつながりもあって、最終的にはそちらを選んだ感じです。

ーちなみにRC住宅でしょうか。

RC住宅です。木造住宅は安いと言われているけど、土地の面積が大きく3階建てを希望していました。すると、見積もりを出した時にほとんどRCと木造の金額が変わらなかったんです。

それなら「RCがいいよね」って。また木造を購入した知り合いの方から「木造住宅はメンテナスが大変…」という事も聞いていたのでRC住宅に決めました。

将来的に考えても、RC住宅は評価も高くなる可能性があるため、意外と経済的

マイホーム購入の優先順位について

ーマイホーム購入する際の優先順位を教えてください。

 立地でいうと、やはり子供が通う小学校の区域を優先しました。
あと間取りの面で言うと、特に「水まわり」を意識した家事の導線を細かく決めました。全体的に家事をする距離感が近くなるように設計してます。

ー間取りはすごく大事ですし、特に沖縄の場合は湿気が多いから、水まわりの設計はかなり重要だと思っています。マイホームの購入はいつからどのように計画していたんですか?

結婚当初から「マイホーム計画」は考えてて、中でも「資金を貯める期間」は意識していました。貯金には上限がないので貯金を“しすぎない”ようにして、ローンを組む際に億劫(おっくう)にならないように考えていたんです。

貯金をしすぎず、目標貯金の見込みが立ったら動き出すのも効率的

マイホーム購入で大変だったこと

 ー計画から設計でかなりこだわっていらっしゃるようですが、その中でも1番大変だったことってありますか?

家族間の意見のすり合わせがとても大変でした。次回の打ち合わせまでこちらの意見をまとめて伝えないといけなかったんです。子供の事を考えた設計を優先しても、実際には10〜15年経つと子供も大きくなり、状況も変わってきます。

さらに「先の将来の事に比重を置いて考える」という選択肢もありました。なので目先か将来かを選択することが大変だったことです。

ー将来のことというと、ご両親との2世帯住宅で建てられたとうかがいました。

はい。2世帯住宅でも“完全分離型”の住宅にこだわってて、玄関も別々にしているので顔をバッタリ合わせることも少ないんです。

1階が親、それから上が私たちです。親は1階の右側が玄関で、私たちは左側の階段から登った部屋というように建物の作りで分けています。家族ですがプラベートもあるので、そこは考慮しました

ほぼ造作で作るんですが、キッチンだけはシステムキッチンを採用しています。その中でプラン作成がかなり大変で、メーカーによってオプションの種類も違うし、値段もそれぞれ変わってくるので、一つ一つ見積もり取るのが大変でした。


こだわりとしてはIHと食器洗い乾燥機は条件としてありました。システムキッチンの規格サイズを伝えたら、全メーカーに見積もりが取れると楽だろうなと思っていて。そこが大変でした。

これからお家を建てる際に必要な事やアドバイスについて

ーこれからお家を建てる人に向けて、「計画や設計の段階で欲しい情報やサービス」を教えてください。

このご時世なので中々ショールームにも行けなくて、さらに沖縄には置いていないメーカーの洗面ボウルなんかは東京に行かないと見れないなどあるかと思います。

実物を見ずにネット購入しか方法がないんですね。なのでWebで商品をよりリアルに確認できるようになると、かなり貴重だと思います。

ーカタログだけでは判断が難しいですよね。

あとはSNSなどで発信されている、県外の建築会社やメーカーの記事は参考になります。沖縄で建築するにあたって県内会社の情報や、施工実績がもっと見たいですね。

欲を言うと「完成後」だけじゃなく、消費者側が「建築前の状態〜建築中」、「建築後〜数年後」の状態を見ることができるとイメージしやすいと思います。

ー業界の当たり前は、消費者にとっての「当たり前ではない」ですからね。最後に、これからマイホームを計画される方に向けたアドバイスなどはありますか。

さっき話した内容に近いんですが、「ずっと賃貸でアパート暮らしでいいや」と考えている方は多いと思います。

しかし、結局支払う金額とか最終的にマイホームを買うのであれば、ローンを組むことができます。「マイホームが欲しい!」と思っているなら勇気を振り絞って、出来るだけ若い内に挑戦して欲しいと思います。

ー踏み出す勇気が大切ですね!ちなみにうまく貯金をする方法もありますか?

自分たちの「人生計画表」を作ってみるといいと思います!まずは子どもの学校にかかる費用や塾代など細かく出してみるなど、結構見えてくるものがあります。

そこで毎月の貯金額を出せると思うので、それができたらマイホーム購入の「大きな1歩」になると思いますよ。

最後に

住宅購入経験者に聞いてみると、得るものが多いですね。

マイホームを検討されるみなさんはこちらの記事を参考に、情報収集やスケジューリングについて考えてみてはいかがでしょうか。

イエキメルではどんなご相談もお受けします。気軽にお問合せください。