近年のサウナブームはコロナ禍にあっても人気が衰えず、個室サウナやひとりサウナが大盛況のようです。しかしサウナが好きでも忙しくてなかなか通えなかったり、人との接触を避けたかったりという人も多いでしょう。
そんな時は家庭用サウナに目を向けてみてはいかがでしょうか?自宅にサウナがあれば人目も気にならず、入りたいときにいつでも楽しむことができるのです。
家庭用サウナの魅力

サウナは熱を浴びることで体を温め、全身の血流が良くなることで肩こりや腰痛の改善に効果を発揮します。
大量に汗をかくと老廃物が外へ流されるため、疲労回復や風邪予防・免疫力アップなど、病気になりにくい体づくりができるのです。
美容・美肌効果も期待できるほか、リラックスやリフレッシュといった心の健康にもつながります。
サウナを自宅に設置すれば、更につぎのようなメリットもあります。
1.いつでも利用できる
家庭用サウナの一番の魅力は、「自分の入りたいタイミングでいつでも利用できる」ことでしょう。サウナが自宅にあれば人目を気にすることもなく、誰にも邪魔されません。
起き抜けの早朝に入ったり、仕事の前後といった切り替えをしたいときに入ったりと、24時間いつでも好きな時に使うことができるのです。
2.サウナのために出かける必要がない
サウナに入りたくなったら通常は銭湯や健康ランドのような施設に行く必要があります。しかし天気が悪いと出かけるのが億劫になったり、施設が遠い場合は車や電車に乗らなければならなかったりということがあるでしょう。
また、頻繁に通うなら使用料金も気になるところです。その点、家庭用サウナを自宅に設置すれば「サウナに入りたいから出かける」という手間から解放されます。
そして入浴施設を使用するよりも安上がりになるため、時間とお金の節約につながるのです。
3.自分の好みに合わせてカスタマイズできる
一人用や二人用が多い家庭用サウナはプライベート空間になるため、自分の好きなように環境をカスタマイズできる点も魅力でしょう。
体調に合わせた温度や湿度の調整はもちろん、室内にアロマを焚いたり音楽を流したりといった自由な空間づくりができます。
また、スペースがあればどこにでも設置が可能なため、ベランダや屋上に置けば外の景色を見ながらサウナを楽しむこともできるのです。
ただし電気式サウナは100V~200V対応のコンセントが必要となります。
家庭用サウナの種類

家庭用サウナは主に乾式サウナ・湿式サウナ・遠赤外線サウナがあり、自分の好みで選ぶことができます。
それぞれどのような特徴があるのか見ていきましょう。
1.乾式サウナ
入浴施設などに設置されているサウナでよく見られるタイプが乾式サウナです。ドライサウナとも呼ばれるこちらは、日本人にはなじみのあるサウナではないでしょうか。
室温は80~100度程度の高温で湿度はおよそ10%と低めの設定になっており、水風呂と併用するのが一般的です。
高温で一気に汗をかくことができ、血行促進の効果が高いことで疲労回復や体のコリ・痛みを緩和する作用があります。
大量に発汗することで爽快感があり、リフレッシュできると感じる人が多いようです。
2.湿式サウナ
湿式サウナは本場フィンランドの伝統的なサウナスタイルで、日本でも人気です。
60~80度の低めの温度が特徴で、熱さや息苦しさを感じにくく、リラックスして楽しむことができます。
熱したサウナストーンに水をかけることで熱い水蒸気が発生し、これを「ロウリュ」といいます。ロウリュによって湿度が上がり、低温でも体感温度が上昇してしっかりと体を温めるのです。
髪の毛や肌など全身に潤いを与え、女性にも人気のあるサウナです。
3.遠赤外線サウナ
ヒーターから放出される遠赤外線を体が吸収し、熱反応を起こすことで体の芯から温まるのが遠赤外線サウナです。
乾式サウナ・湿式サウナに比べ60度程度と温度が低いため、低温サウナとも呼ばれています。高温が特徴的なサウナとは違い、体に負担がかかりにくいという利点があり、誰でも使用しやすいといえるでしょう。
乾式サウナよりも高い発汗作用があるともいわれており、リフレッシュやストレス発散ができると人気です。
家庭用サウナを導入するための費用

家庭用サウナは10万円以下で手に入れられるものから、300万円程度の本格的なオーダーメイド品まで費用の幅があります。
ここでは比較的安価に導入できるふたつのタイプをご紹介しましょう。
1.テントサウナ
テントサウナは文字通りアウトドアで使われるテントのような形をしています。簡単に組み立てられ、持ち運びもできるとあって家庭用サウナとして取り入れる人も増えています。
アウトドアで使われることを想定しているため、薪ストーブを使うのが一般的です。電気ストーブだとコンセントが届かないベランダでも簡単に設置できるでしょう。薪ストーブの上にサウナストーンを置けばロウリュを楽しむこともできます。
価格は10万円以下のものから30万円程度のものまで大きさやメーカーによってさまざまです。
2.室内サウナ
家庭用サウナとして多く知られているのがボックスタイプの室内サウナです。電気ストーブを使用するのが一般的で、コンセントがあればどこにでも設置できます。
薪ストーブのように煙の心配がないため、マンションなどの集合住宅にも設置することが可能です。
価格はこちらも対応人数やメーカーによって差があります。
1人用と2~3人用が主流であり、乾式サウナ・湿式サウナ・遠赤外線サウナのそれぞれの費用相場は次のようになります。
1人用 | 2~3人用 | |
乾式サウナ 遠赤外線サウナ | 40~60万円 | 100~120万円 |
湿式サウナ | 100~120万円 | 150~180万円 |
家庭用サウナの気になる電気代は?

入浴施設のサウナに通うよりも家庭用サウナのほうが節約になるとお話ししましたが、電気ストーブを用いた家庭用サウナを使用する場合は電気代が気になるところでしょう。
電力会社やサウナの広さによって料金が異なるものの、1時間の電気代の目安は約50~70円ほどです。毎日2時間稼働したとすると1か月で約3000~4000円ほど電気代がかかる計算です。
サウナに2時間も入らないと思うかもしれませんが、ストーブのスイッチを入れて室内を高温にするまでに30~40分程度かかるため、待機時間が必要となります。
銭湯の使用料金の相場は400~500円ほどです。1か月毎日通うとなると12,000~15,000円かかる計算になるため、家庭用サウナは長い目で見れば非常に経済的といえるでしょう。
家庭用サウナはこまめなメンテナンスが必要

家庭用サウナは浴室のように毎日全体を掃除する必要はありません。使用後はベンチや床に落ちた汗・水をきれいにふき取れば終了です。
汗や水をそのまま放置しておくとカビや黒ずみの原因になり、健康を害してしまう恐れもあるため注意が必要です。
とくに湿式サウナは湿度が高くカビが発生しやすくなります。室内に汗をなるべく落とさないためにベンチにタオルやサウナマット、足元にバスマットなどを敷くとよいでしょう。
大がかりな掃除は年に数回でよいものの、日頃の設備チェックやメンテナンスは欠かせません。
室内に設置する温度計や湿度計は、壊れていると正確な室温が分からず非常に危険です。温度・湿度の上昇に違和感がないか毎回しっかりとチェックをしましょう。
また、ロウリュをするためのサウナストーンは使っているうちに割れてしまうことがあります。割れたり劣化したりしたストーンは湿度の調整に影響を及ぼすため、新しいストーンとの交換が必要です。
ほかにもヒーターがいつも通り運転できるか・壁や天井が劣化していないかなどチェックを欠かさず、必要に応じたメンテナンスが大切です。
まとめ
家庭用サウナは初期費用が高額になりがちですが、長い目で見れば銭湯に通うよりもお得になるでしょう。サウナが大好きで毎日入りたいという人にとっては良い選択肢ではないでしょうか。
心も体も健康でいるために、自宅にサウナを設置して毎日汗を流してみませんか?
一度使ったら病みつきになるかもしれません!