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引き算のデザインがつくる!沖縄のデザインホテル「D-and Stay. 5 Resort Okinawa」とは?

イエキメル編集部

「いつかホテルみたいなおウチに住みたいなぁ。」そんなことをぼんやり考えている方、いらっしゃるんじゃないでしょうか?かくいう私がそうなのですが……

浦添市前田に新しく建設された、海が眺められる高台に位置するホテル「D-and Stay. 5 Resort Okinawa」。
ワンフロアに1室、それぞれ66㎡という広く落ち着いた空間を楽しめるホテルで、沖縄の伝統文化や新しい産業を取り込んだインテリアが楽しめるんです◎

今回はデザインから計画・設計・建築・運営までを手掛ける株式会社ディーアンド・ラボさんに「ホテルに込めた想い」や「これからマイホームを計画されている方へのヒント」をお伺いしてきました!

新築だけでなく、リノベーションでも参考にできるデザインやヒントがたくさん盛り込まれているので、ぜひ参考にしてみてください♪

D-and Stay. 5 Resort Okinawa、通称「5Stay」とは?

沖縄本島の南部エリアと中部エリアの境目に位置する浦添市は、全国的にも高い出生率で、那覇市と隣接しているため人口増加も著しく、人口密度は那覇市に次いで2番目に高い市町村です。

その浦添市の「前田」に位置する5Stayは、2019年10月に完成し、2020年3月に開業した新しいホテルです。

高台に位置するため眺めも良く、カップルはもちろんファミリーで宿泊できる広さを兼ね備えているため、特に県内の方々に向けたホテルとなっています。

5Stayは「住むホテル」という考え方

運営会社の「株式会社ディーアンド・ラボ」さん

5Stayを計画・設計・建築・運営まで手掛けている株式会社ディーアンド・ラボの山内さん・下地さん・知念さんにこだわったポイントなどを詳しく聞いてきました!

イエキメル編集部

このホテルを作るにあたって、こだわった点を教えてください

下地さん

5Stayはワンフロアを「1つの」部屋にした点がこだわったポイントです。

一般的なホテルでは、ワンフロアに複数部屋を設けておりますが、あえて1つにすることで「特別感」を演出してみました。

照明計画に力を入れた、お洒落な空間演出もこだわりのひとつです。

また、ホテルという箱を作るだけでなく、家具からアメニティなども厳選し、リラックスできる空間づくりも意識されたそう。

下地さん

ただ泊まるだけでなく『住める』をプラスしたホテルなんです。

イエキメル編集部

パッと見ると、一般的なホテルというよりお洒落な住宅のイメージですよね?

下地さん

「ホテル」という概念にこだわらず計画したのも大きなポイントです。

カップルでロマンチックに過ごすだけでなく、5Stayではファミリーでも楽しんで頂ける空間になっていると思います。

落ち着いた雰囲気にも明るい雰囲気にもできる、住まいの延長線上でくつろげる場所をイメージしています。

ご覧のように、5Stayはとても暖かな雰囲気。なんでも、ホテルにしては珍しく住宅並みに照明が多いそう。

山内さん

ホテルは使いやすさを求めることも重要ですが、5Stayでは照明を消すのに少し歩かないといけないような仕組みに「あえて」していて。

それって「仕掛け」だと思っているんです。そういった仕掛けをすることで体験に繋がるデザインになると思っています。

イエキメル編集部

一部に段差があることも、体験に繋がるポイントでしょうか?

下地さん

そうですね。家具をうちで製作していることも大きな特徴のひとつです。

山内さん

壁紙に月桃紙を社員が自ら貼り付けてオリジナル性を出し、各階でもそれぞれ色を変えています。

沖縄テイストにこだわっている部分もあって、読谷の陶芸作家の「野本周」さんの器を各部屋に置いて、「沖縄の文化」を取り入れています。

他県の方にも地元の方にも、沖縄を感じてもらえる「おもてなし」が用意されているんですね!

クリエイティブな空間を目指して

イエキメル編集部

他にはどういったところを工夫していますか?

下地さん

ホテルと言ってもリゾート、シティ、ビジネスなどがありますが、その中ではデザインホテルがしっくりくると思っています。

まだまだ実現できていませんが、県内のクリエイティブな方々とのコラボも目指しています。

野本さんも友人なので、その縁からお願いをして器を作ってもらいました。

実は、浦添市前田は景観地区。「瓦葺き屋根・外観の色・塀の高さ」など様々な規制があり、その規制がイメージ通りのホテルを作る高い壁になったそう。

下地さん

敷地形状は三角地で、高さ制限(18m)を考えないといけない部分もかなり多くて。

規制の中でどう「ホテルらしさ」を演出できるか工夫をしました。

イエキメル編集部

なるほど。笑

たくさん条件がある中で作られた思い入れのある建物なんですね。

外壁などはどういった工夫がされているんですか?

下地さん

外壁はよくあるアクリルタイルに塗装という構成ではなく、凸凹とした手触りのフッコー社の材料を利用しました。

海外でのシェアは高いようで、沖縄県内で外壁にマヂックコートを施工したのは恐らく初だと思います。

岩肌のようなゴツゴツした手触りで、客室の一部やフロントにも使われているそう。

宿泊する際にはぜひ、手触りなどを体感してみてくださいね!

建築中に大幅な設計変更!?

イエキメル編集部

特に苦労されたポイントは?

下地さん

苦労したことはたくさんあります。笑

元々は全10室を予定していたんですが、県内の情勢を見ながら建築中に計画変更をしたんです。

イエキメル編集部

建築中にですか?笑

下地さん

そうなんです。笑

業者の皆さんに甚大なご協力とご理解を頂いて……

当時、沖縄では小型ホテル(シングルルーム・ツインルーム)が多く、供給過多になっていたそう。

右に倣えでは差別化が難しいと考え、「ワンフロアに1室」という計画に変更されたんだとか。

下地さん

モノレールが新しく開通することも分かっていたので、駅チカなら広々とした空間でも問題無いだろうと判断しました。

イエキメル編集部

ちなみに、利用者は県内と県外どちらが多いんですか?

下地さん

短期的にも長期的にも宿泊される方がいらっしゃいますが、割合としては半々くらいです。

これからリモートワークで利用できる設備を整えていく予定です。

山内さん

1室66㎡と広くしたことで、医療ツーリズムを目的とした活躍も期待できます。

すぐ近くに浦添総合病院や琉球大学病院があり、医療を目的として来られた方でも宿泊頂ける場所として活用できます。

実際に、去年のコロナ禍が始まった頃には、浦添総合病院と琉球大学病院のドクターや看護師の方々に1ヶ月泊まって頂いたんだそう。

山内さん

観光だけでなく、離島から受験や医療目的で来られる方々にも使って頂き、県内の方にも多く泊まって頂きたいという想いがあります。

イエキメル編集部

5Stayを作ったキッカケは何でしょう?

山内さん

「浦添市で何かできないか」と考え始めたのがキッカケですね。

浦添市にはホテルが少ないのでホテルを建てることになったのですが……

ただ設計して建てるのではなく「この浦添市で何ができるのか」を意識して、設計を進めましたね。

また、ディーアンド・ラボの考えとして「チャレンジ精神」を大切にしていて。

土地購入から計画、そして完成後の運営まで行うことで、会社や社会の仕組みを学んでいくことが大事だと考えています。

沖縄の設計事務所「ディーアンド・ラボ」さんが大切にしているこだわりとは?

イエキメル編集部

ディーアンド・ラボさんがデザインにおいて大切にされていることは?

下地さん

「暖かさ」です。

家具の温もりだったりカラーコーディネート、照明の色合い、家具やグリーンをどこに置いて、どう使うか。

模様替えのしやすさ、将来的な動き、といった全体的なイメージを持って設計していくことを大事にしています。

イエキメル編集部

「照明デザイン」がかなりお洒落ですよね!

山内さん

光にはいくつか種類がありまして、主に昼白色と電球色、その中間に温白色というものがありますが、我々の設計では主に電球色を使用しています。

山内さん

理由として、基本的に日中はお仕事をされている方が多いので、外で仕事をされている方、事務で仕事をされている方は真っ白な空間にいる時間が多いじゃないですか。

だから、家に帰ってくるときには「目を休めましょう」と。

先程の「暖かさ」というのは、こういった所に表現をさせてもらってますね。

イエキメル編集部

なるほど、照明のバランスって難しそうですね……

下地さん

お客さんの好みに合わせることはとても大切ですが、その一歩上の提案ができればと考えています。

「イメージ通り」ではなく「イメージを超えている」提案をしていくことを会社全体で共有し、大切にしているそうです。

イエキメル編集部

ちなみに「イメージを超える提案」とは、具体的にどのような?

下地さん

「高級資材を使って空間を演出する」ことはせずに、少し背伸びすれば手が届く資材を使って提案することを大切にしています。

やっぱり「高い家具を持ってきてるから良いよね」ではなく、空間に合わせた提案をコストを意識しながら進めていくことが必要だと思います。

大切なのは『引き算のデザイン』

イエキメル編集部

これからマイホームを建てる方にアドバイスはありますか?

山内さん

最近ミニマリストの話をよく聞きますが、コンセント1つとっても「本当にそこに必要かな?」という考えを持つと良いですね。

足すことは割と簡単ですが、引くデザインの意識を持ってひとつのことにこだわっていくのがオススメです。

下地さん

5Stayを参考にすると、段差をつけることを「小上がり」というんですが、小上がりを作ることで視点が変わり、視点が変わることで空間の感じ方が変わります。

だだっ広い空間を作るのではなくて、あえて「床や天井の上げ下げ」をして段差を設けることで、同じ空間だけど違う空間を演出することができるんですね◎

ホテルライクなイエづくりのポイントまとめ

デザインは足すのではなく「引く」。少し背伸びすれば届く資材を使って、高級感を演出する。

このようなポイントが、5Stayから参考にできるポイントかなと思います。

貴重なお話を聞かせていただいたディーアンド・ラボさん、ありがとうございました!

ぜひ、今回紹介したポイントをイエづくりに活かしてみてくださいね◎


浦添市の設計事務所
株式会社ディーアンド・ラボ

ホテルみたいなおウチにしたい!

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