コラム

沖縄県の空き家の現状と今後とは?【マイホーム検討中の方、必読!】

イエキメル編集部

この記事は、中古住宅の購入を検討している方に向けた内容となっております。
沖縄県で中古住宅の購入を検討されている方は多いと思いますが、実際のところどのくらいの空き家があるのでしょうか?
また日本全体と比べてどのくらいの物件数があるのかを深堀していきます。

沖縄県は空き家率が全国で下からNo.2!

実は、沖縄県における空き家の割合は12%台と意外と低く、全国と比べて東京の次に空き家が少ない県とされております。

県内の総人口はおよそ140万人とされておりますが、そのうち住宅の総数は約60万戸存在しますが、全体の12%が空き家とされるため、およそ6万世帯が空き家と定義されているんです。

また沖縄県の特徴として、新築住宅の着工数が全国と比べてかなり多い県でもあります。

住宅の8割近くがRC住宅(鉄筋コンクリート)になるため、もちろん木造住宅も普及しつつありますがまだまだRC住宅が根強い県でもありますね。

沖縄県の空き家は増加傾向に

沖縄県の空き家は『少ない県』として認知されつつありますが、実際のところはどうでしょう。

総務省が調査したデータによると、平成25年の空き家の数は62400戸とされておりましたが、平成30年には67000戸まで上昇している事が分かり、5年間前と比べ4000戸も増えている事が分かりました。

5年間の間、毎日2戸以上の空き家が増えた計算になるため、これは少ないとは言い切れません。

【沖縄県の空き家の推移表】

沖縄県の空き家はまだまだ眠ってる?

県内の空き家については少しご理解頂けたかと思いますが、「空き家って本当にこれだけ?」と疑問に思われた方もいらっしゃると思います。

実は沖縄県は他県に比べて”特殊”な部分が多く、島独特の文化や考え方が多数存在します。

その中で、「位牌継承(いはいけいしょう)」という考え方があるのはご存知でしょうか?
 
【位牌継承とは?】
・先祖から代々受け継いできたお家などは、「これから先も引き継いでいかなければいけない」という考え方で、特にお盆やお祝い事の際に「みんなで利用するから残しておこう」という特殊な文化。

この”位牌継承”という考え方から、なかなか物件を売りに出せないということになり、空き家(中古住宅)があまり流通しない事の一つともされています。

空き家を保有している方のアンケートで、およそ4割の方が「空き家はそのままでいい」と回答したデータもあります。

上記のことから、ただ空き家と定義されていないだけで、本当はもっと多くの空き家がある事が想定されます。

【空き家保有者の今後の活用について】

日本全体の空き家について

次に、日本全体における空き家について深堀していきます。

総務省のデータによると、2018年10月時点での国内の住宅総数に占める空き家の割合は、過去最高の13.6%を記録している事が分かりました。

その数なんと「846万戸」。特に”地方”を中心とした空き家が目立っており、日本国内における住宅の総数は6242万戸あるとされているため、1割以上が空き家と定義されている事が分かりますね。

国内における住宅のうち、10戸に1戸以上は空き家という計算になるため、これからの対応が急がれますし、こちらも年々増加傾向にあるため2030年までには約800万戸まで増えると言われております。

【住宅総数に対する空き家の推移表】

日本の空き家に政策もたくさん

日本における「空き家」は年々問題化しており、政府としても事業主に対して「空き家の活用」を急いでおりますが、空き家の増加に追いついていないのが現状です。

先ほどから空き家について説明をしておりますが、そもそもなんで「空き家」にするとダメなのか気になる方もいらっしゃると思います。

その点につきましては、こちらの「空き家のデメリット」についてまとめた記事を参考にしてください。

空き家はそのままでいい?これからの時代の空き家対策をお教えします。 皆さんの地域にも誰も住んでいない家「空き家」ってありませんか?でも「どうして空き家のままだとダメなのか?」と思う方もいるはず。この記事...


【空き家に対する特別措置法】
空き家対策として、政府が平成26年に空き家に対する特例措置を発表しましたが、その背景には空き家などが防災、衛生的に地域住民に深刻な影響を及ぼしかねないという理由があります。

空き家をもっと活性化させる施策として、リフォーム補助金などの施策も出されておりますがまだまだ浸透していないため、これから国民に対する『リフォームへの意識向上』が必要とされるでしょう。
 

日本の空き家は、山梨県がトップ

繰り返しますが、「空き家率」とは住宅総数に対しての空き家がどのくらい占めるかという計算からなるため、その数字が低ければ低いほど、空き家が少ないという計算になります。

その中で沖縄県の空き家率とは、およそ12%台のため、全国平均と比較しても平均以下ということになります。

一方、全国の空き家状況と比べた時、最も空き家率が高い都道府県として、山梨県が21.3%と全国平均を大きく上回る結果となりました。
 
【なぜ山梨県なのか?】
山梨県は計算上、5戸に1戸は空き家ということになりますが、一番の理由として「人口減少」があるそうです。

人口は約80万人と年々減少傾向にあり、およそ20年間で1割の人口が減ったというデータも存在します。

「若者の流出」が一番大きな理由とのことですが、山梨県内でそのまま就職をされる方が少ないため、そのほとんどが県外へ就職を希望するため、年々人口が減少しているそうです。
 
【山梨県の空き家に対する対策】
このような背景から、現在では空き家対策として「空き家に困っている人」と「空き家を探している人」を繋げるマッチングサービスを行う会社も出てきております。

新型コロナウイルスによる非体面化が進む一方で、このようなサービスがこれから他県でも当たり前になってくるでしょう。

空き家の活用が今後の鍵

上記を踏まえて、人口の減少と空き家の増加は比例することから、このような空き家をもっと活用していく必要がある事が分かります。

【一般消費者の方】
今後マイホームをご検討される中で、なぜか私たち日本人は「マイホーム=新築」という考え方が根強い傾向にあります。

実際、沖縄県内では毎年3000戸近い新築住宅が作られており、この先10年は人口も上昇傾向にあるため、減ってもほんの1割程度でしょう。

一方で土地の値段は毎年上がっていて、今では新築をする際に最低でも3000万円以上は必要ですし、県内における子育てをしている世帯のその多くが、子育てに必要なお家の面積を満たせていないのが現状です。

しかも県内では40%程度しか持ち家を保有しておらず、全国平均と比べて低い水準になります。

マイホームを欲しくても手が出せないのが今の県内の住宅事情ではないでしょうか。

そのため今後は、たくさん余っている「空き家」にもっと注力すべきです。

しかし空き家を活用した情報って表に出ていないため、これからイエキメルでは「中古住宅×リノベーション」に注目した掲載をどんどん行っていきます。

そこから多くの読者さんに、住まいの選び方を提供できればと思っておりますので楽しみにしていてください。
 
【事業者の方】
今は観光客の減少に伴い、ホテル経営などもかなり苦しい状況が続いていると思いますが、今後は”他の宿泊者と出会わない”『民泊事業』などが面白いのではないでしょうか。

現状としてこれだけ多くの空き家が各都道府県にあることから、その地域にあったビジネスモデルを構築していく事で更なる観光客の誘致が見込められます。

特に今では、「民泊の宿泊予約サイト」が世界的にも有名になっており、サービス面のインフラはかなり整いつつある状況です。

あとはそこに対する施策を打ち出していく事が、今後の大きなきっかけになるのではないのでしょうか。

まとめ

以上、空き家についての現状についてお伝え致しました。

これは個人的な考えですが、マイホームとは「新築」もあるし、「中古住宅を買ってリノベ」「実家を引き継いでリフォーム」もあると思っております。

特に沖縄県における新築の値段は高くなっており、同時に空き家がどんどん増えつつある状況に気づけてもらえたと思いますし、今後のマイホームに対する選択肢は増えて頂けたのかな、と感じております。

そのためイエキメルでは、中古住宅だけでなく、工事を依頼できる「リフォーム会社」もどんどんアップしていきますので、皆さんでもっと「空き家」「中古住宅」について詳しく調べていきましょう!

記事のまとめ

・沖縄県も空き家の増加がどんどん加速している
・全国的にも空き家問題はこれから深刻化を増す
・これからは空き家を活用していく事が重要

\中古住宅をリフォームできる会社が見つかる!/


TEXT・EDIT BY イエキメル編集部

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